優績表彰「AD Award2015」にて
河合純一氏の講演とパネルディスカッションをおこないました!

2016年07月04日

sikitenn2016年6月17日(金)、「目黒雅叙園」(東京都目黒区)において当社の営業・損害サービス部門において、年間を通じ優秀な成績を収めた組織の責任者および優績社員を表彰する式典「AD Award2015」が開催されました。

第1部の講演会では、日本障がい者水泳連盟会長 河合 純一氏をお迎えし、パネルディスカッションと講演がおこなわれました。

 

講師プロフィール

kawai河合 純一(かわい じゅんいち)

1975年生まれ。静岡県出身。先天性ブドウ膜欠損症のため生まれつき左目の視力がなく、15歳のときに全盲となる。5歳から水泳を始める。

パラリンピックには、1992年バルセロナから2012年ロンドンまで6大会連続出場。5つの金メダルを含め21のメダルを獲得(日本人最多)。現在は、(一社) 日本障がい者水泳連盟 会長、(一社) 日本パラリンピアンズ協会 会長、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 アスリート委員会 副委員長等の要職を務める。早稲田大学教育学部 大学院修士課程修了。早稲田大学水泳部 稲泳会 会員。

パネルディスカッションに当社社員選手も参加!

ディスカッション
(左から)河合氏 宮崎選手 小野選手

パネルディスカッションには、河合氏とともに、当社社員 障がい者水泳の小野 智華子選手(人事部所属)・宮崎 哲選手(北海道支店所属)も参加し、競技で結果を出すための要因、モチベーションの維持、チーム力等について語られました。

厳しい練習を積み重ねて本番に挑む選手たち。「同じように努力してもそれぞれの結果は異なります。結果の違いを生むものはなんだと思いますか?」という問いかけに、それぞれの考えを話しました。

小野選手「本番に向けて一生懸命練習に励んでいるのは、どの選手も同じだと思います。本番では、メンタル面で大きく変わってきます。ベストな状態で臨めるか、気持ちの持っていきかたで結果が大きく変わっていくのではないでしょうか」

宮崎選手「純粋な心をもって、自分が自己ベストを出すイメージが持てるかどうかだと思います」

河合氏「神様は見ているのではないかと思うことがあります。ちょっと手を抜いた自分と頑張った自分、どちらを見たときに神様が助けてくれるのか。日常のことを含め、自分の人間力を見つめ直しながら、そうしていくうちに応援される人になっていく。その小さな積み重ねが、結果を分けていくのだと思っています」

また、チーム力の醸成について河合氏は、「チーム内の一人一人の力が重要だと思っている。チームをよりよくしようと注力している選手が多くいるチーム(組織)は、よりよい力が出せる。チームをよくしようとする選手は、個人の競技力も上がってくる。リーダーは、一人一人がチーム良くしようと思えるようタクトを振ることが大切です」とお話しされました。

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最後はメンタルの調整が大事と小野選手
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純粋な心で自己ベストのイメージ描くと宮崎選手
選手挨拶
応援よろしくお願いします。

 

大好評の河合氏の講演

パネルディスカッションに引き続き、河合氏の講演がおこなわれ、共生社会に向けての課題やモチベーション維持、チーム力について等お話しされました。

  • 河合氏講演中
    講演中の河合氏

    ●共生社会について

「障がいとは何でしょうか。例えば、車椅子の方がお店に行き、段差があっては入れなかったとします。足が不自由なことが障がいでしょうか。車椅子に乗っていることが障がいでしょうか。店の前に段差があることが障がいでしょうか。段差があることが障がいと思いが至ったならば、スロープにすればよい、または通りかかった人や店の人が段差を上げる手助けをできると考えられないか。つまり、周囲が作る環境こそが障がいを生み出すということに気付けるか、誰にでも関係しうる問題として捉えられるかが、日本全体の課題である」と投げかけました。

そして、「目の前の課題をどのように解決していくかの視点が大事である。何をかえればよいか。それは、皆さんの心の中を変えていくことです。社員が変わることで、お客さまが変わる。そして、社会全体が変わっていく。今日、話を聞いて何かしなければと思ったときが、変わるチャンスでもある。このチャンスを最大化することが大事である」

チーム力の話にも触れ、「自分と違う考えを持っている人や厳しく指導してくれる人を大切にできる人、悩んだときに助けてくれる仲間が多い人は伸びます。コミュニケーションを図り、互いの良さ理解し合うことが大事です。相互が理解をし、良さを生かしあえる社会こそが共生社会ではないだろうか」と話されました。

  • ●モチベーションが下がってしまったときには・・・

「モチベーションが下がったとき、新しい分野を取り入れ、チャレンジすることで大きな転換期となる。私の好きな言葉に、『ピンチは絶好のチャンス』という言葉があります。ピンチの時こそ、自分の実力を高められるチャンスです。気分転換を図りながら、次なる英気を養うことが大切なのではないでしょうか」

  • 会場の様子
    講演中の会場の様子

    ●目標設定はまず自分を知ることから

「夢や目標を立てるときのポイントは、まず自分を知ること。今の自分のあり様がわからない人に、未来の自分は描けません」

河合氏はダイエットの話に例え、「己を知り(体重計にのる)、計画をする(1か月1キロ減など)。そして、目標(夏までに3キロ減)と目的(海で水着を着る)を整理をする。実現に向けて実行していく過程で、新たな気づきがあり、途中で変わることがあってもよいと思っています。私自身、教師になりたいという夢を実現する過程で、他にもなりたいものがあった時期がありましたが、最終的には、本来の教師という夢にかえってきました」と、ご自身の経験も交えお話しされました。

  • ●成功の秘訣は・・・

「失敗から学べるのは成功の秘訣ではありません。次に失敗しないことです。失敗から学ぶのは当たり前で、本当に学ぶべきことは、小さなことでもよいので成功や目標を達成した充実感です。なぜ成功したのかを考えることは少ない。良い結果は、偶然ではなく必然でおこるもので、成功の分析をすることが大切です」

河合氏の講演は、社員の心を動かし、行動を起こすきっかけになったと思います。

AD Challenge Supportでは、障がい者スポーツ支援の取組みを通して、社員一人ひとりに多様性を受け入れ、共生社会の形成に貢献できる人財に成長してほしいと思っています。

写真展
会場入り口では、障がい者スポーツ写真展を設置。
メッセージ
小野選手・宮崎選手への応援メッセージブースの様子

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