2021年9月9日(木)、川内優輝選手が「中野市トップアスリート育成プロジェクト」事業にてトップアスリートとして世界を目指す子どもたちや保護者、指導者に向けてオンライン講演会を行いました。
当初、リアル開催の予定でしたが、新型コロナウィルス感染拡大防止に配慮し急遽オンラインでの開催となりました。
「アスリートを守るために必要なこと」~ジュニアアスリートの育成に向けて~
川内選手は、約10年間の日本代表の経験に基づき、自身が感じたことを様々な角度からお伝えしました。冒頭、「私の考えるプロアスリートとは、プロの前提条件として最低限の競技力は必要ですが、日本や世界のプロアスリートをみると競技力+創造力が必要。競技力以外でも気を付けなければならないこと等をお伝えしたいと思います」とお伝えし、日本代表選出により起こることとして、「競技場の準備対策」や「メディア・ファン対応」「アンチドーピング」等、9項目についてお話ししました。
講演後には、参加者から様々な質問がありました。
Q.「ランナーを続けながら中高生を指導しています。生徒や環境は多様化してきている印象で、どこまで踏み込んで教えていいか、一歩踏み込んだ指導が難しいと感じています」
川内選手「基本的に人により許容範囲が違うと思います。ダメな時に叱るのは大事ですが、人格を否定する発言は避けたほうがよいと思っています。叱咤するつもりで言ったことが、選手は意外に残っていると思います」
Q.「選手として走りながら小学生向けランニングクラブで指導しています。小学生を指導する機会があったら伝えたいことはありますか?」
川内選手「最後まで一生懸命頑張る。ゴール前でガッツポーズ等して抜いてしまう子もいます。喜ぶのはゴールテープを切ってから、最後まで全力で。そして、けがをしないこと。準備体操、整理体操をしっかりすることを小学生のころから叩き込んでおくと中高生、大人になっても役に立つと思います」
Q.「川内選手は高校時代、けがが多かったと記憶しています。能力が高いのに怪我をしてしまう選手もいます。ケガとの向き合い方を教えてください」
川内選手「足が痛いなら先生に怒られても先生に正直に言って休むことが大事。指導者も痛みがあるときは休ませるということも大事。私自身、人より努力しなければ強くなれないと思っていて自主練で無理しすぎたことが多かった。練習メニュー以外はケアの時間にあてたほうが良いのではないかと思います」
Q.「やめてしまいたいと思った時の乗り越え方、壁にぶち当たった生徒に向けてどのようにしたらよいか教えてください」
川内選手「スランプで結果が出ないときには環境を変えることがスランプ脱出の要因になるのではないかと思う。子どもの適性を見極めて導くことが、ジュニアアスリートの指導者にとっては重要なことだと思います。壁にぶつかった生徒さんに向けては、楽しくなるためにはどうしたらよいかを考える。どうやったら楽しくなるか考えることが大事だと思います」
最後に、中野市文化スポーツ振興課課長より「普段お聞きできない内容も盛り込まれ大変有意義な時間でした。今後スポーツで活躍する子供たちが増えればよいと思っています。川内選手のより一層の活躍を期待しています。長時間ありがとうございました。昨年8月から延期を繰り返し、オンライン開催となってしまいましたが、リアルでお会いできる日を楽しみにしております。」とお話しされ、参加者の皆さんが拍手ボタンを押して締めくくりました。
AD Challenge Supportでは、今後もチャレンジする全国のアスリートを全力でサポートしていきます。
講演前に湯本市長にオンライン表敬
講演前には、川内選手、当社長野支店長が、中野市 湯本隆英市長にオンラインにて表敬し、歓談の時間が設けられました。
湯本市長からは川内選手に競技についてやゲン担ぎ、今後の目標等様々な質問がありました。最後に川内選手へ「子どもたちに勇気を与えてください!ぜひ、コロナが収束しましたらリアルでお会いしましょう!」と呼びかけられました。