デフサッカー・松元卓巳選手が
上智大学との連携講座にゲスト講師として登壇!

2022年07月15日

2022年627日(月)、当社と上智大学との連携講座「パラアスリートと考える障がい者スポーツと共生社会」にて、当社所属アスリート、デフサッカーの松元卓巳選手(福岡支店)がゲスト講師を務めました。

 

当社と上智大学は、2018年に包括連携協定を締結して以来、2020年には「多文化共生社会研究所」を設立し、パラスポーツを通じて共生社会の研究を深め、理解促進、人材育成につなげるという理念のもと協働を続けています。

 

学生からの質問にも丁寧に答えます

今回の講義は、「音のない世界で伝わるもの~デフサッカーを通して~」をテーマに、デフリンピックの歴史や、デフサッカーとの出会い、自身が抱える聴覚障がいについて、参加している学生たちへの質問やクイズ形式を交えて進められました。

松元選手は、自身の障がいについて、「補聴器をつけていても聞こえないことがあり、人とのコミュニケーションが難しい時もある。」と話した上で、障がいとの向き合い方については、「サッカーを始めたことで友人が増え、社交性・積極性が身に付き、コミュニケーション能力が向上した。両親や、学校の先生のサポートなど、周りの人たちの理解、配慮もあって乗り越えることができた。」と、周りの人たちの助けがあり、あらゆる困難を乗り越えてきたことを伝えました。

 

講義の中では、「おはよう」「こんにちは」など簡単なあいさつの手話講座も行われました。松元選手がそれぞれ意味の由来も含めて手話の説明をし、受講生たちは「なるほど」と頷きながら、手話に挑戦していました。松元選手は、「手話には敬語がないので、垣根のない会話ができます。遠くにいる人と会話もできたりと便利なので、ぜひ皆さんにも使っていただきたいです」と述べました。

 

簡単な手話を紹介しました
会場の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パラスポーツが抱えている課題について、

「パラスポーツは、オリンピックスポーツと比較すると認知度が低く、スポンサーもあまりつかないので、遠征費が自己負担になることもある。また、海外ではパラスポーツ選手もプロとして活躍することがあるが、日本ではほとんどの選手が会社員で、競技だけに集中することが難しい。」と述べた上で、受講生には、「まずはこの現状を知って、パラスポーツに興味を持ってほしい。そして、SNSなどで発信をすることで、広めてほしい。皆さんが行動することによって、パラスポーツの世界も変わっていくと思う。その行動は、共生社会の実現や、SDGsの目標達成にもつながる。」と述べました。

 

受講生へ質問する松元選手

 

最後に、「ハード面はすぐには変えられないが、ハートは変えられるので、障がいを持った人と関わる際には、ちょっとした思いやりを持って接してほしい。障がいは個性であり、悪いことでなはい。ただ、できることと、できないことがあるので、できない時には助けてほしい。例えば、自分のような聴覚障がい者と話すときには、身振り手振りを加えたり、目を合わせて口を大きく開けて話したり、工夫してくれたら嬉しい。すべての人が自分らしく、自分のしたいことができる世界にしていきましょう!」と受講生の皆さんにメッセージを届けました。

 

 

 

 

AD Challenge Supportでは、今後もパラスポーツを通じた共生社会・心のバリアフリー教育に努めてまいります。

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