当社社員 松本 弘選手・松元 卓巳選手応援レポート
~第14回全日本ろう者サッカー選手権大会~

2016年12月05日

2016年11月19日(土)~20日(日)にJグリーン堺(大阪府堺市)で「第14回 全日本ろう者サッカー選手権大会※1」が開催されました。

    ※1 全国4ブロック(北海道・東日本・西日本・九州)の選抜メンバーによるトーナメント大会

当社社員 松本 弘選手(広報部)が東日本選抜、松元 卓巳選手(福岡支店)が九州選抜メンバーとして出場しました。

今大会は、来年トルコで開催されるデフリンピック※2の代表選考も兼ねる重要な大会でした。

    ※2 4年に一度開催される聴覚障がい者の総合スポーツ競技の国際大会。夏季大会と冬季大会があり、2017年には第23回夏季大会がトルコで開催される。

 

松本競技中2
松本選手 競技中の様子

初日は、東日本VS九州。両選手が敵となる戦いになりました。

松本選手の所属する東日本選抜は、メンバーのほとんどが現日本代表・代表候補、大会3連覇を目指す強豪チーム。

一方、松元選手が所属する九州選抜は、代表選手が2名いるものの、デフサッカー人口が少なくメンバーの確保にも苦労するという厳しい環境。

九州選抜は、一時は同点に追いつくも、東日本選抜の猛攻撃により、結果7-2。

東日本選抜の圧巻の勝利となりました。

 

2日目に行われた3位決定戦。九州選抜VS北海道選抜。

松元選手は九州選抜のGKとして全体を見渡し、手話や大きな声で指示を出します。

デフサッカーでは、競技中、選手は補聴器を外すルールになっているので音は聞こえていません。それでも、松元選手の熱気がフィールドの選手に伝わるのを感じました。

前半、2-1のリードするも、後半、九州チームは2名の退場者が出てしまい、不利な状況に追い込まれました。同点から、さらにペナルティエリアでの反則という痛恨のミス。PKを決められ逆転を許し、そのまま試合終了となりました。

松元指示2
松元選手 試合中、声と手話で指示を出します。
松元競技中2
松元選手 競技中の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて、決勝戦。東日本選抜VS西日本選抜。

東日本選抜は、新たに新監督を迎え、5年先も連続優勝しつづけることを目標に、選手の若返り化を図り、3年連続で主将を務めた松本選手も若い選手に主将マークをバトンタッチして今大会に挑みました。

スピードのある激しい戦いのなか、東日本選抜は若手とベテランとの融合が功を奏し、前半からリードし、5-2で見事、優勝しました。

松本競技中
松本選手 競技中の様子

大会後、松本選手は、

「優勝できたこと嬉しく思います。
10
年前、初めて日本代表に招集されたとき、6割が西日本選抜の選手でした。残り4割は北海道、九州、東日本でした。
世界と戦ってきて痛感したことは、所属チームだけが強くなることよりも関東のチームのレベルをあげることをテーマに平日の練習も、所属チームだけではなく、他県のチームにも呼びかけ、お互いに刺激しあうことで向上効果を生み、その小さな積み重ねが、東日本のレベルアップ、そして3連覇に繋がったのではないかと思います。
現在では、日本代表の8割が東日本から選出されており、日本代表のレベルアップにもつながっていると思っています。現状維持ではなく、どうすれば高いレベルで維持できるのを考え、実践した成果だと思っています」
と語っていました。

松元選手は、

「今大会、出来ることは最大限にしましたが、まだまだミスが多かったり、チームの力になるプレーが出来ていなかったと思うところもあり、非常に悔しい大会になりました。苦しい試合のなかでも、自分の立ち位置の確認、今後の課題など収穫もありましたので、今日からのトレーニングにつなげたいと思います。応援してくださる会社の皆さまに感謝しております。ありがとうございました」と語っていました。

また、「今大会は、地域での環境の差が浮き彫りになった大会ではないでしょうか。(地方では雇用が少ないので)企業が多い関東に人口が集中することもあり競技人口も多くなるので、必然的に選手層も厚くなる。また地方から関東へ選手が流出してしまう現実もある。
私自身、九州が大好きですし、もっと盛り上げていきたい。環境の整備にも携わりながら、サッカーや障がい者スポーツ全体の発展につなげられる活動もしていきたいと思いました。
来年6月には、福岡県宗像市でデフサッカー日韓親善試合があり、日本代表の試合を観ていただける良い機会なので、まずは地元福岡から盛り上げていきたい。満員の観客の中でプレーできるよう、トレーニングはもちろん、環境も整えていきたいと思っています!」
と、松元選手らしく熱い想いを語ってくれました。

試合後
大会後 松本 弘選手(左)と松元 卓巳選手(右)

最後に、松本選手は次のように語ってくれました。

「デフサッカーというスポーツをたくさんの方に観ていただきたいです。選手たちに、期待と応援をしていただいて、プレッシャーをかけてください。きっとその力が更にデフサッカーのレベルアップにつながると思います。障がい者スポーツの普及を皆さんと手を繋いで前へ進んでいけるよう、私も一緒に頑張っていきたいです」

AD Challenge Supportでは、チャレンジし続ける選手とともに、当社の行動指針のひとつ“地域密着”を旗印に全国で障がい者スポーツ大会を盛り上げていきたいと思います。

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