東京地区トヨタ販売店向け「感謝の集い」にて
髙橋 秀文氏の講演を行いました。

2017年06月08日
講演の様子

2016年2月10日(水)、ハイアットリージェンシー東京(東京都新宿区)において東京地区トヨタ販売店向け「感謝の集い」※1が開催されました。

※1 「感謝の集い」とは地域AD倶楽部(各地域で情報提供・企業交流・地域貢献の3つを柱として活動する)が主催する地域の皆さまへの情報提供および地元企業の皆さま同士の交流会を兼ねたイベントです。

今回の「感謝の集い」では、東京地区トヨタ販売店の皆さまを中心に約100名の方が出席される中、(公財)日本障がい者スポーツ協会 常務理事・日本パラリンピック委員会 副委員長の髙橋 秀文氏の講演が行われました。

 

「共生社会」実現への道

高橋 秀文氏

髙橋氏は講演の冒頭、「約2年前に東京ガスから日本障がい者スポーツ協会に出向するまで、私は障がい者スポーツを全く知らなかった。企業にいていつも頭にあったことは、売上利益・費用対効果等、数字のことばかり。障がい者スポーツの業界にきて数字の話は一度も出てこない。代わりに聞くのは、多様性や共生社会という言葉。私は変わった。それはなぜか。障がい者スポーツを知り、アスリートに触れたからです」とお話しされ、映像を交えながら「残された機能を最大限に生かした素晴らしいスポーツです」と紹介されました。

「この業界に来て、外国人の方に『日本は障がい者を隠しているのか?』とよく聞かれる。日本は障がい者が社会に出ていないからと。社会と会社は表裏一体。会社でも活躍する障がい者は少ない。お金や数字のことばかり考えている未熟な国だと思われていると感じた」

「日本の障がい者人口は787万9千人。障がい者1人につき2人の近親者がいるとすれば日本国民の約2,500万人、つまり国民の5人に1人が障がい者ならびにその直近の関係者である。そんな中、求められるサービスは、子供を幸せにしてくれるか、優しい人か。人に優しい車、優しいサービスが何より求められている」

小学校体験会での選手の話や、企業でのファン作りの取り組みをお話しされ、最後に「障がい者スポーツをぜひ一度観ていただきたい。そして観戦したら2人の人に勧めてほしい。2の22乗で419万人の方が2020年の会場を埋め尽くすとき、日本は世界からの評価が大きく変わる」

そして、「障がいは不可能を意味するものではない。障がいを不可能にさせているのは、分け隔てのある社会である」と締めくくると、会場からは大きな拍手が起こりました。

講演後の懇親会では、販売店の皆さまから「是非、社員にも聞かせたい講演だった」「一度障がい者スポーツを観戦したいと思う」との声が髙橋氏に寄せられました。

髙橋氏の「今回、このような場をいただき感謝しています。『私の話は、当たり前すぎてつまらないよ』といわれるような共生社会になることを願っています」と話された言葉が印象的でした。

「AD Challenge Support」では、共生社会の実現に向け、全国で障がい者スポーツの魅力を発信していきたいと思っています。

会場入口には障がい者スポーツパネル展示を行いました。
講演の後、ご来場のみなさまが興味深くご覧になっていました。

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