オファーを受けブンデスリーガに移籍。世界を相手に試してみたい!

東京パラから1年を経て、今回ドイツのブンデスリーガへ移籍することが決まりました。海外のチームに興味を持ち始めたのはここ数年のことです。2024年のパリパラリンピックまでに、自分に何ができるかと考えたときに、海外のチームで経験を積むことは大きいかなと思っていました。そんななかで、6月にドイツ・ブンデスリーガのチームからオファーをいただきました。お話しをいただいたとき、自分のなかでは、気持ちは決まっていました。会社(あいおいニッセイ同和損保)に相談するときも、まぁ、相談といいながらも、『挑戦したい』という気持ちに対して理解を得るというかたちでした。気持ちを伝えると、会社はすぐに動いてくださり、籍を残したままドイツリーグに挑戦させていただくことになりました。迅速な対応とサポートに本当に感謝しています。もちろん、日本にいても成長はできると思います。でも、日本代表でやりたいという思いがあるなかで、僕の戦う相手は“世界”なので、世界と戦う経験値を積めるのであれば、挑戦したい。どういったプレイなら通用するのか、対応できるのかを知りたいというのもあります。また、日本では代表としてある程度認知されてきている部分がありますが、海外では僕のことを知らない選手ばかりです。その海外の選手が僕のプレイに対してどうリアクションするのか、知られていない環境に身を置いてみることは僕自身のセットアップのために必要なことだと思うのです。こういった挑戦は誰もができることではありません。このチャンスをものにして、アスリートとしても、社会人としても、日本人としても、ステップアップしたいと思っています。

いつ誰に何が起こるか分からない。大切なのは、勇気を出して一歩を踏み出すこと!

日本代表としての目標はもちろん、パリパラに向いています。目標は金メダルという言葉を期待されるかもしれませんが、東京パラが銀メダルだったからといって、次の大会に出場できる保障は一つもありません。予選でアジア・オセアニアのトップをとることが大前提。そのうえで、これまで築き上げてきたものをさらに強化し、東京パラ以上に多くの人に応援してもらえるようなチームになれたらと思います。そして僕自身は日本代表に選ばれることが第一のハードルです。エントリーメンバーの人数も減ることになっていますから、メンバー選考も今以上に厳しくなってくると思います。

将来はカフェでも持てたら、なんて考えていたときから、バイクの事故に遭い、今、こうして車いすバスケでドイツリーグに参戦することになりました。僕自身、想像もしていなかった人生を歩んでいるなと思います。人生、すべて思い通りにいっている人って少ないと思いますし、いつだれに何が起こるかわかりません。できることをできるときに、やりたいと思ったことを思い切ってやってみる。踏み出した先に何があるかは決まっていませんし、どんなところにいけるのか分かりません。でも、一歩目を踏み出すことが大きいのだと思います。これからも楽しみながらチャレンジを続けていきたい、そう思っています。

ドイツリーグにて

秋田選手は、ドイツ到着後の9月3日~4日、10月から開幕するドイツリーグの前哨戦として、国際親善プレリーグに参加。99ersでは秋田選手に対して、大きな歓迎ムードがあり、コーチ、スタッフ、選手皆が「Kei」と呼ぶなど、チーム全体から笑顔で迎えられました。チームに合流してすぐにプレリーグとなったため、スムーズにチームに溶け込んでいます!9月末には、ドイツリーグデビューも果たしました!