車いすバスケ・秋田啓選手
「ドイツリーグ帰国報告会」を行いました!

2023年07月11日

2023年6月12日(月)、当社濃飛ニッセイビル5F会議室にて「ドイツリーグ報告会」が開催され、秋田啓選手(中部損害サービス第三部)が帰国報告をおこないしました。

報告会集合写真

2022年9月~ドイツ ブンデスリーガのチーム 「Koln 99ers 」に所属し、競技をしていた秋田選手がシーズンを終え5月に帰国したため、所属先の中部損害サービス第三部が主催となり、樋口副社長、中部リテール松田執行役員参加の上、中部地区の社員への報告会を開催しました。

秋田選手からは「ドイツ ブンデスリーガ参戦の経緯」「出場記録および成績」「シーズンを終えての感想や今後の展望」について、会場に集まった社員からの質問を交えながら進められました。

 

質問に答える秋田選手

<秋田さんコメント>
海外リーグに参戦に至った主な経緯・狙いとしては東京パラで車いすバスケが銀メダルを獲得できたが、それ以降コロナの影響もあって満足に大会が行えていない中で今後日本代表の中心となって今後活躍するためには海外の選手との経験値を積むことが必要であると考え、今回海外リーグへ挑戦した。ドイツではケルン99ersというチームに所属、10チーム中7位で終えた。もう少し順位を上げたかったが、当初の目的だった各国の代表選手と競技ができたことはとても意味のあるものだった。来シーズン以降も挑戦できたらと思っている。

 

また、岐阜新聞や岐阜放送(ぎふチャン)からも取材が入り、多くのご質問をいただきました。

Q.シーズンで苦労した点は?
A.所属チームのヘッドコーチが前シーズンより変わった。今までのケルンのチームや日本代表チームとは異なったスタイルの車いすバスケをするコーチだったため少し合わせるのに難しい点はあった。

Q.体格差、プレーはどう感じたか?
A.今までも感じていたことであったが、日本人同士では感じられない体格差もあれば、体格に差がないように見えても手のリーチに違いがあったりということはあった。

Q.今後の抱負は?
A.競技を続けている以上成長できる選手でいたい。日本代表としても活躍し続けたいと考えている。東京パラの時は助けてもらい、支えてもらう選手だったが、今後は若い選手を引っ張れるような、中心になれるような選手になりたい。パリパラリンピック以降のロサンゼルスパラリンピックも目指していきたい。

Q.現地での語学は?
A.チームでは英語が主となっていた。ドイツ語、英語の語学はまだまだだし、語学がわかることでプレーに大きな影響があると実感したため今後また海外でプレーするときは勉強したい。

Q.パラスポーツの普及は共生社会の実現という目的も多いが、日本とドイツの障がい者に対しての考え方の違いで感じることはあったか?
A.車いすでの生活は国の違いで不便を感じたことはない。ただ、日本よりも車いすの方でも街に出ている印象を受けた。日本では不便と感じたこともないし、海外のほうがバリアフリーが進んでいるという理由もあるかもしれないが、それよりも心理的な面で本人が外に出たいという気持ちの面が違うかもと感じた。障がいがあるから我慢しなければいけないという点が日本よりも少ないのでは、と思った。ただ、日本でも「本人がどうしたいか」ということが重要であり「車いすだから難しい」ではなくまずはやらせてあげてほしいし障がいを持っているから「助けてあげなければいけない」ではなく一人の人として助けてあげてほしい。その部分が異なると感じた。

Q.新たな仲間や環境でプレー、生活するために心がけていたことはあるか?
A.大きく意識したことはない。ただ、成長するために新たなチーム、環境に身を置いたため目的を達成するために何をしなければいけないかとは考えるが、自分自身ができることは変わらないし目の前のことを精一杯実施した。

Q.非常に前向きな秋田さんだが、一人で不安なこともあったかと思う。気分が下がったときやモチベーションが下がった時はどのようにしていたか?
A.基本的には気分が落ち込むことはないが、もしあってもなぜ落ち込んでいるのか、なぜ失敗をしたのかを自分なりに解析するとそこまで落ち込む必要がある問題なのか?と切り替える。モチベーションについても、わざわざ上げようとはしていない。もっとバスケがうまくなりたい、成長したいというのがモチベーションであるため、成長意欲がなくなれば下がるかもしれないが、今はもっとうまくなりたい!と思っているので下がることはないと思う。

Q.ドイツでは自炊していたか?
A.言葉の壁やチップの文化、物価の高騰等様々な要因もあって、食事は基本的に自分で作っていた。そのため、壮行会でいただいたお味噌汁は大活躍だった。

Q.今後の抱負、パリパラリンピックに向けての想い
A.パリパラリンピックは車いすバスケの参加可能国数が減ってしまい、出場すら難しい状況であると感じている。東京パラで銀メダルと獲得したからと出場が保証されるわけでもない。この期間も本当は世界選手権が行われているが、自分がここにいる=日本代表が出場できていないという現状である。日本代表としてはパリパラに出場しメダルを取ることを目標として合宿を重ねチームを作っている。皆さんに応援していただいて喜びの声を伝えたい。個人としてはパリだけではなく、日本代表として今後も活躍していきたいので、ぜひ応援してほしい。

樋口 昌宏 代表取締役副社長執行役員コメント
『当社はパラスポーツを応援し選手も多く在籍しているが、会社としても選手を海外へ送るという初めての経験をした。こういった活躍の場があると道が開けたという点で、大きな礎になったし他の選手・社員にも良い影響を与えたと思う。海外選手との経験を積みたかったという目的も達成できたとのことで大変よい期間だったと思う。
また、海外ということで多様な人たちと交わって試合をすることでスキル・メンタルが鍛えられたと思う。来年はパリパラリンピックが開催されるが吸収したものを所属チームや日本代表で活かされることを期待している。そして東京パラリンピックよりも一つ上の色のメダルを目指して活躍してほしい。』


松田 謙二郎 中部リテール 地域担当 執行役員コメント
『当社は「CSV×DXでゲームチェンジャーになろう」と掲げているが、秋田さん自身がそのチェンジャーになったと思う。東京パラの銀メダルで満足することなく、自分から変えていこうという姿に感銘を受けた。当社にもいろいろなチャレンジをするための制度があるが、そこに通じるものがあると思った。2024年はパリパラリンピックを目指すために様々なチャレンジをすると思うが会社としても、中部地域としても応援していきたい。』

 

樋口副社長ご挨拶
松田役員ご挨拶

 

 

 

 

 

 

 

AD Challenge Supportでは、今後も秋田啓選手のチャレンジを全力で応援してまいります。

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