バリアフリー・シンポジウムを開催!

2018年03月05日

2018年1月29日(月)、当社センチュリーホール(東京都渋谷区)にて「バリアフリー・シンポジウム」を開催しました。

(一社)日本パラリンピアンズ協会 河合純一会長による基調講演、同 大日方邦子副会長を交えてのシンポジウムに、社員170名が参加しました。

開会にあたり、当社 樋口昌宏常務より「当社は障がい者スポーツを応援し、アスリートのがんばりを知ることで、普及・共生社会への理解を深めてきた。これは、いずれも社会課題であり、引き続き輪を広げることが重要」と挨拶し、シンポジウムがスタートしました。

活かしあえる真の共生社会を・・・基調講演 河合純一氏

河合純一会長 講演中の様子

河合会長による基調講演では『障がい者スポーツ支援を通じた心のバリアフリーと当社への期待』をテーマに、「視覚障がい者はどのように時間を計るのか?」との問いかけから始まりました。

「私のように目に障がいを持つ人たちは、時計を見たいのではない。本質的なニーズは時間を知ること。目で見て確認するだけでなく音声や点字等さまざまな方法で知ることができる。車いすの方の場合、段差があることが障がいと考えれば、スロープを作る、誰かが助けることで障がいを減らす、なくすことができる。社会が障がいを創り出しているのではないか、そこに気づいてもらうことが社会を変えるきっかけとなる。社会の一番小さな単位は個人。一人一人の心の持ちようが社会を変える。そして、お互いの良さを理解して、誰もが活かしあえる真の共生社会を、皆さまとともに全力で活動していきたい」と話され、これから私たちに何ができるのか、考える機会となりました。

ゆにぞんスマイルクラブ寄贈式

当日は、日本パラリンピアンズ協会への「MSADゆにぞんスマイルクラブ 寄贈式」もおこなわれました。

この寄付金は全国の当社、および関連会社の役職員から任意の募金制度を通じて集まったもので、2014年から続いており今年で4回目となりました。

寄贈式の様子

バリアフリー・シンポジウム

その後、「バリアフリー」をテーマに行ったシンポジウムでは、日本パラリンピアンズ協会 河合会長、大日方副会長、当社より人事部ダイバーシティ推進室長、小野 智華子選手(パラ水泳/人事部)、小林 奈央選手(競泳/経営企画部)が登壇し、スポーツ、ビジネス、それぞれを取り巻く環境についてディスカッションをおこないました。

バリアフリー・シンポジウムの様子
大日方邦子副会長

大日方副会長は、「日本社会、企業の多くがパラスポーツに関心を持ち、仲間として仕事に迎え、かつ、アスリートとして活躍させていただいていることはありがたい環境だと感じている」と話される一方、未だに変わらない環境があることにも触れ、現状を知るきっかけになりました。

ダイバーシティ推進室長より、当社の女性活躍や障がい者雇用の現状を紹介し、「活躍の仕方はそれぞれ多様性があってもよいのではないかと思っている。全社員、あらゆる人々が活躍できる環境整備に邁進していきたい」と述べました。

また、アスリートの観点から、小野選手は自身や仲間の経験談を引用し、「競技の世界では、男女の壁は感じない。健常者・障がい者の壁は、以前より改善されているが、介助者がいても施設の利用を断られることもあり残念に思う」と話しました。

小林選手は、「私の練習の拠点である日本体育大学で2名のパラアスリートと一緒に練習している。メニューもすべて同じ。目標に向かって取り組む姿勢は、健常者も障がい者も変わらないと感じている。一般的には、環境面でまだ壁があるので改善していけたらと思う」と前向きに述べました。

二人のアスリートの話を受けて、河合会長は、「まだ壁はあると思うが、現状のルールがそうであるなら、そのルールがこれからの時代に合ってないと気付いたならば、そこを変える勇気を持っていれば解決していける」と話し、大日方副会長は、「男女問わずバランスよく活躍できる、コミュニティの中にあらゆる人々がバランスよくいるということの重要性をひしひしと感じている」とまとめの言葉として話されました。

活発な意見交換がおこなわれました!
小野 智華子選手
小林 奈央選手

最後に当社 金杉社長より、「様々な場面で、パラスポーツの観客席を満員にしよう!一緒に応援に行こう!と声かけをしています。シンポジウムでも話題に上がった、健常者と障がい者、男性と女性の壁といったものが無くなるようサポートしていきたい」と話し、ともに歩み支援していくことを約束しました。

当日の運営には、デフサッカー日本代表の松本弘選手(広報部)と松元卓巳選手(福岡支店)による、手話の同時通訳も行われ、共生社会を肌で感じられるイベントになったのではないでしょうか。

AD Challenge Supportでは、今後も、共に活かしあえる共生社会の実現に向けて、様々な形で発信していきたいと思っています。

「皆で応援に行こう!」と金杉社長
手話通訳を務めた松本選手(左)・松元選手
活かしあえる真の共生社会を目指して、社員一丸となって全力サポート!

バリアフリー化の改善

この「バリアフリー・シンポジウム」となった当社センチュリーホールのステージは、スロープ、昇降機等の設備がありませんでした。

お恥ずかしい話ですが、そのため、大日方副会長の車いすを社員が持ち上げ登壇していただくこととなりました。

これをきっかけに、センチュリーホールのスロープ設置が速やかに実現されました。

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