パラ水泳・小野智華子選手が白老町立竹浦小学校にて
講演!

2023年12月29日
講演の様子

2023年11月28日(火)、パラ水泳・小野智華子選手(人事部)が北海道教育委員会の心に響く道徳教育推進事業として、北海道白老町立竹浦小学校にてオンライン講演を行いました。

白老町立竹浦小学校ではzoomを利用し、前半は1,2年生を対象、後半は3~6年生を対象とした2部構成にて、小野選手は「心に響く道徳教育推進事業 2024パラリンピックを目指して」という題目にて、「好きだと思ったことを貫くこと」や「諦めずに努力し続けること」について、自身の経験談やその時々に抱いた気持ちを語りました。

小野選手が水泳を始めた理由としては、ともかく水が好きで、深いところでも平気でもぐっていくくらいやんちゃだったとのこと。幼稚園に行きながら療育センターに通っていた際に2週間ごとにプールに行きはじめて、本格的に始めたのは小学校1年生の5月頃、帯広での水泳教室のお知らせがきっかけだったそうです。目が見えないため、先生は体を触らせてくれて教えてくれたこと、手と足をもって動かし方を教えてもらって、最初に泳げたのが背泳ぎだったので背泳ぎが大好きになったと話しました。

そして2004年アテネオリンピックの際は、自身が4年生で、ユニフォームにある日の丸を触ったときに、「このユニフォームを着てパラリンピックにでたい」と思ったとのこと。普段よりも大変な練習も、パラリンピックにでたいという強い思いがあったので頑張れたと、パラリンピックの出場決意を固めた際のエピソードを語りました。

視覚障がい者水泳特有のルールについても紹介しました。全く見えない人や少し光感じる人、少し見える人、さらに見える人の3段階にランク分けされ、各選手が一緒に泳いでも差が出ない条件として、レースをするときの公平性を保つために真っ黒のゴーグルを装着すると説明しました。
また、パラリンピックでは3つの国から5人でなければ種目が成り立たないということも説明しました。自身が中学2年生の北京パラリンピック際、この基準を見たさなかったため100m背泳ぎなくなり、初めて水泳やめたいという挫折感を味わったと語りました。

小野選手は日々の生活の中でうまくいかない時こそ、周りの人への感謝の気持ちを表す方法として、積極的に挨拶をしているそうです。それは暗かった気持ちが明るくなるよう、気持ちがいい方向に向くようにするためで、その結果、周りはもちろん自分も明るくなると話しました。「例えば、ケンカをしてしまったときや、なんでこんなことになってしまったのだろうと思ったときには、ともかく挨拶をして暗くなった気持ちを明るくしています。」と、自身の気持ちの切り替え方を伝えました。

最後に、小野選手からは「パリパラリンピックは来年8月後半から9月の前半に開催されます。水泳以外の競技も見てほしいです。きっとテレビ放映もされると思うので、義足、義肢、たくさんの障がい者の選手が頑張っている姿を見てください。」とパラアスリートとしてメッセージを送りました。また「私は泳ぎを通じて、テレビを見ている人に勇気や元気を与えたいです。まだ選考会まで何か月かあるので練習をがんばります。応援よろしくお願いします!」と講演を終えました。

教室の様子(1,2年生)
教室の様子(3ー6年生)

 

 

 

 

 

(1,2年生からの質問)
Q.ベストタイムはどのくらいですか?
A.100m背泳ぎで1分21秒07です

Q.100%の力で練習し続けるための秘訣は何ですか?
A.少しでも力を抜いたら記録はでないという危機感を持って、練習しています

(3~6年生からの感想)
・あきらめないで素敵なだと思います。
・目が見えなくてもこれからもがんばってください。

 

AD Challenge Supportでは、今後もパラスポーツを通じた「共生社会の実現」に向けて様々な発信をしてまいります。

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