2017年度 アスリート研修会を開催しました!
~京谷 和幸氏をお招きして~

2017年07月04日

2017年5月29日(月)、当社本社会議室にて「アスリート研修会」を開催しました。

今回は、元プロサッカー選手であり、元車椅子バスケットボール日本代表、現コーチの京谷 和幸氏を講師にお招きしました。

 京谷和幸氏 プロフィール

京谷 和幸(きょうや かずゆき)

1971年 北海道室蘭市生まれ。
小学校2年からサッカーを始め、地元の強豪室蘭大谷高校へ進学。
ジェフ市原とプロ契約をするも、93年Jリーグ開幕半年後、結婚式の衣装合わせの日に交通事故で脊髄損傷、車椅子生活となる。
その後、出会った車椅子バスケットボールで新たな夢を見出し、2000年のシドニーパラリンピックから日本代表入りを果たし、アテネ・北京・ロンドンと4大会連続でパラリンピックに出場。08年の北京大会では日本選手団主将を務めた。2012年ロンドンパラリンピック閉幕と同時に現役を引退。
現在は指導者としての道を歩み始め、2013年4月より城西国際大学サッカー部外部コーチとして指導する傍ら、2020年東京オンピック・パラリンピックに向けて車椅子バスケットボール日本代表アシスタントコーチ、U‐23日本代表ヘッドコーチを務め、健常者・障がい者の枠にとらわれない行動力で現役引退後もスポーツの世界に貢献している。  ●オフィシャルサイト→コチラ

アスリートとしての心構え

アスリート研修会の様子

京谷氏は、サッカーを始めた経緯、プロサッカー選手時代、事故からの復活、車椅子バスケットボール選手時代のエピソードを話された後、「アスリートとしての心構え」をお話しされました。

覚悟を持ってやっているか?!

「その道を究めたかったら覚悟を持たなければならない。覚悟がなければ、アスリートとしてここにいる必要はない!私自身、高校進学の際、室蘭大谷高校で1年で10番をつけられなければサッカーを辞めると宣言したとき、結婚パーティーでパラリンピックに出場すると宣言したときなど様々な場面で覚悟してきた。覚悟は自身を苦しめるかもしれない。でも、成し遂げたとき、ものすごく大きな自信になる」

現状に満足していないか?!

「現状に満足していたら落ちていく一方。現状に満足しているならばアスリートとしての資格はない!」

勝つことに拘っているか?!

「勝つことに拘ることで行動が変わってくる。勝ちたいと思うとトレーニングが変わる。人と同じにやっていては勝てない。トレーニングはすべてのスタート」

コンディショニングについて

「自己管理できない人間は一流の選手にはなれない。身体のケアだけでなく私生活を含めコンディショニングだと思っている。日常のルーズな部分が、プレーに関係ないと思っても必ずほころびになっていく。特にチームプレーでは、一人のほころびでチーム全体が崩れていく。そういう場面を何度も見てきた。コンディショニングは、日常の細部にまで拘ることだと思う」

究極の目標達成への道は、感謝すること

最後に、「夢実現・目標達成までのステップ5」を話されました。

 1.夢・目標を持つこと

「たとえば、サッカー選手なら国立競技場で満員の観客のなか活躍している自分など、自身の夢・目標をイメージしてみて。ウキウキしてきたでしょう?」

それまで真面目に聞いていた選手たちもニヤリ。

2.行動をおこす

「まずやってみる。行動したことがうまくいっても、失敗したとしても変化が起きる。失敗は成長のもと。どんどんチャレンジしていこう」

3.あきらめない

「私は、あきらめなかったおかげでプロサッカー選手になり、車椅子バスケットでパラリンピックに出場することができた。進むべき道には何度となく巨大な敵(困難)がやってくる。そんなときにはもう一度、自身の夢・目標と向き合い、それでもあきらめる位ならその程度の夢だったと思うしかない」

4.出会いを大切にする

「あきらめない人間には、必ずプラスの出会いがあって導かれる。善い行い・行動をとれば良い出会いが訪れる。出会いはチャンス!」

5.感謝の気持ち

「出会いはチャンスといったが、ではどうやってチャンスを増やすか。それは感謝の気持ちを持つこと。相手の目を見て握手して、感謝が伝わる。感謝の気持ちを持つことで出会いが増える、チャンスが増える。感謝の気持ちを持つことは、究極の目標達成へ道だと思う」

京谷氏のお話は、アスリートに限らず、人生のヒントになり心に響くものでした。

参加した選手からの感想をご紹介します。

 横山 亜依(女子サッカー/広報部)

「『有言行動』という言葉にとても感銘を受けました。周囲に自分の夢・目標を宣言し、自分を追い込みつづけた目標を達成してきた京谷さん。私は、周囲に夢や目標を言うことを避けてきました。それはどこかで自分を守っていたのではないかと感じました。
また、アスリートとしての覚悟がまだまだ自分には足りていない。京谷さんがいかに“プロフェッショナル”であったかということを痛感し、女子サッカーの選手寿命を考えると自分に残された選手生命はそう長くないなかで、どれだけ覚悟をもって取り組めるかが勝負になると思います。さらには、競技人生を終えた後、その先の夢・目標についても向き合わなければならないと感じました」

松元 卓巳(デフサッカー/福岡支店)

「どの言葉も深く、重い言葉でした。自分も日の丸を背負う選手として、これが出来ているのか?自分にあるか?自問自答させられる言葉でした。結果を出すためには「当たり前のことを当たり前に出来る」これが一番大事だということ。まだまだ、代表選手として世界で活躍して結果を出したいと思っています。だからこそ、どれくらい覚悟をもって勝ちにこだわれるか。当たり前のことを出来るのかを高いレベルで追及していきたい」

前田 一成(パラ水泳/宮崎支店)

「私も負けず嫌いなので、京谷さんのように強くあきらめない人になりたいと思いました。最後にお話しされた、夢実現・目標達成のためのステップ5を頭と心に置き今後の仕事や競技にはもちろん、色々なことに生かしていきたい」

蓑茂 裕樹(デフバスケットボール/大阪自動車営業第二部)

「日本代表として、これからの行動や言動について周りからの評価で素晴らしいといわれるように心がけていきます。支えられ、応援されているということを無駄にせず、誇りに思いながらこれからの練習や試合に取り組んでいきます」

AD Challenge Supportでは、今後も「アスリート研修会」を通して選手一人ひとりを全力でサポートし、応援していきたいと思っています。

質疑応答の様子
講演中の様子

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