車いすバスケ・柳本あまね選手が佐賀県警察本部にて講演!

2022年07月29日
柳本選手 公園の様子

2022年71日(金)、車いすバスケットボールの柳本あまね選手(近畿損害サービス第一部)が、佐賀県警察本部にて講演・意見交換会を行いました。

 

講演テーマ:目標を持つこと

講演では、自身が車いすとなった経緯や苦しかったこと、競技生活や国際大会での経験についてお話ししました。

会場の様子

「人間は目標を抱いた瞬間から変わることが出来ます。嫌なことや辛いことも目標のための一歩をとらえると、頑張れてしまいます。しんどいこともたくさんありますし、なんでこんなに大変なことしているんだろう、いっそのこと辞めてしまおうかな、と思ってしまう時もあります。でもなんでそう思うのか。それは目標に真剣に向かって努力をしている証拠なのです。目標を持つことは素晴らしいことです。車いすになって落ち込んでいた私が目標を持っただけで、ここまで強く、そして車いすの自分を受け入れ、車いすの自分を愛することが出来るようになったのです。みなさんの夢や目標が叶うと、私はとても嬉しいです。私もパリパラリンピックで金メダルという大きな目標に向け頑張ります!」

 

講演の最後には、車いすユーザーが困る3点、トイレが使えない時、エレベーターに乗れない時、車から降りられない時と伝え、「車いす専用の場所しか使えない人がいることを知って、もし、車いす利用の方がいる時は譲っていただけるとありがたいです」とお伝えしました。

 

講演中、参加された皆さんが貴重な体験談とパラのトップアスリートの考え方を聞くことができる機会と捉え、少しでも多くのことを吸収しようと終始真剣なまなざしで聴いていただき、各自ポイントと思う箇所ではペンを走らせてメモを取っている姿が印象的でした。

 

 

意見交換会~SAGA2024に向けて~

佐賀県は、SAGA2024()開催を契機に、県の持続的成長に向けては、“スポーツを通じた地方創生“の取組みに傾注しています。大会開催に向けて、交通・警備で配慮すべき点や競技者としての心構え等、様々な観点から意見交換会が行われました。

() 2024年に、国体の愛称で親しまれてきた国民体育大会が、「国民スポーツ大会」へと名称を変えます。

佐賀県はその始まりの地であり、SAGA2024を通じて、『感動する!魂が揺さぶられる!年齢や国境を超えて人と人がつながる!』佐賀県は、スポーツ文化の新時代の創生に挑戦しています。

意見交換の一部をご紹介いたします。

 

Q.2024年には、佐賀県で全国障害者スポーツ大会が開催され、多くの障がいをお持ちの方が来県されると思うが、事件や事故にあわないように安全な大会にするために、私たちに求めること、サポートできることがあれば教えてほしい。

A.車いす利用者だけでなく、様々な障がいをもっている方がいると思うが、一番は積極的に声をかけていただきたい。標識や案内、看板などが実際あるとは思うが、なかなかそれを探しにくいのが現状。車いすの導線は遠回りで直線的にたどり着けないことがあり、車道や狭い道、坂が急な道を通ることがあると思うので案内をしていただいたり、案内して終わりではなく、補助をしていただけたりすると安心しながら施設に行けると思います。

 

意見交換会の様子

Q.会場を設営中で、その中で計画を立てているのですが、大人数の人が集まる大規模イベントのときにトラブル事や困ったことがあったとか教えていただきたい。今後私たちも警察としてお話を反映し、よりよい計画をたてていきたい。

A.まず、車いす用のトイレは混んでいることが多く、時間がかかってしまうことがよくある。個数を増やす、アナウンスで車いすの方を誘導していただけるとありがたい。

あとは、大人数で出たり入ったりするときに皆さんが携帯やしゃべりに夢中になっているとぶつかられることがあり、お互いのけがにつながる。タバコを吸っている人の手で焼けそうになる。車いすやベビーカー、お年寄りの方だけの導線をつくることは難しいと思うが、私たちが安全に通れる幅を用意して誘導していただく、コーンとか仕切る等でもよいので、そういう対策をとっていただけると皆にとって良いと思います。

 

Q.交通関係での注意点は?

A.日常用の車いすは1円玉を2枚重ねた高さで躓くといわれるくらい、ちょっとの段差で躓いてしまう。フラットな場所が増えてきたが、のぼり坂のときに歩道と歩道の間の段差にいまだに引っかかることがある。特に前に重い荷物を持っていると難しい。のぼる坂の入口をできる限りフラットにしていただけるとありがたい。

傾斜があるとよっていってしまう。傾斜の先が車道側であったりすると危険。力がないと車道に出て行ってしまうので、傾斜をなくし平坦にしていただけると嬉しい。

実際に良いなとおもったのが、あと何秒で信号の色が変わるか、秒数が見える信号機。渡るか渡らないかの基準になり、秒数があると自己判断でできるので、全国的にしていただけるとありがたいです。

 

佐賀県全力サポート宣言!

Q.私は剣道をしているので参考にしたい。東京パラリンピック等大事な試合の時に自分が最高のパフォーマンスをするために大事にしていることはありますか。試合の準備などあれば教えてください。

 

A.私はあがり症で大会前もご飯食べられないくらい緊張するのですが、そういうときには、今まで自分はこんなに練習してきたんだから大丈夫と言い聞かせている。普段通りのルーティーンをおこない、特別感がでないように試合に臨んでいます。

 

Q.私は仕事をしながら射撃の競技をしているが、自分に波がある。不調期の自分のメンタルとの向き合い方は?前向きに向かっていくためにどのような気持ちで取り組まれますか。

 

A.すごく不調に陥ったときに私はむしろ練習しない。一回ちょっと悩んだり、低下しまうときに、他の練習でミスをしてしまったらさらにメンタルが落ちてしまうので、逆に私は1日だけでも練習を休んでリフレッシュをする。まずは自分を落ち着かせる。その後の練習や大会では、あれだけ練習してきたから大丈夫と自己暗示して乗り越えてきました。時には周りの方に頼りながら。今まで支えてくれた人に結果で恩をお返ししたいので、そういう気持ちを持ちながら自分を奮い立たせています。あとは自分の理想の選手になりたいって思うのも一つかもしれない。

 

当社は、佐賀県と2018年6月に、地方創生に係る包括連携協定を締結し、交通安全や災害対策等の事業連携を図って います。 本事業は、SAGA2024や、SSP(SAGAスポーツピラミッド構想)の推進等に向けた“佐賀県全力サポート宣言” の一環として様々な取組みを行っています。

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記念撮影 SAGA2024の大会成功に向けてガッツポーズ!

AD Challenge Supportでは、今後もスポーツを通じた地域貢献活動、地域課題解決に積極的に取り組んでまいります。

 

SSP(SAGAスポーツピラミッド構想)

佐賀県では、スポーツを「する」「育てる」「観る」「支える」といった多様な楽しみ方ができるスポーツ文化の裾野を県民みんなで広めるとともに、トップアスリート育成を目指す「SAGAスポーツピラミッド構想(SSP構想)」に取り組んでいます。

2018年9月に「人材育成」「就職支援」「練習環境の充実」を重点とした『基本方針』を策定し、佐賀から世界に挑戦する佐賀ゆかりのトップアスリートの育成を通じて、スポーツ文化の裾野を拡大し、次世代のトップアスリートの育成の好循環の確立を目指す佐賀県独自の取り組みです。

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